バン・ボーラ!──伊藤武のなまけブログ

作家・伊藤武かきおろしーーーーー満月通信のコラム

Entries

【ふみつきの満月通信】

「84成就者伝」基礎知識 ※今月はコラムに代えて、こちらをアップします

原本:12世紀、マガダ(ビハール州)で成立。サンスクリット本は散逸。
現在はチベット語訳が原典となっている。
○内容:後期密教のスターである84人のシッダの物語集。
なお上座部のスターは羅漢、大乗のそれは菩薩。
○主要舞台:尸林(墓場)
○登場人物:不可触民からバラモンまで&ダーキニー(ヨーギニー)
○登場神仏:へーヴァジュラ、サンヴァラ、ヴァジュラヴァーラーヒー女神、シヴァ神
○登場ヨーガ:ラージャ・ヨーガ(欲望と執着のかたまりである王様でもできるイージー・ヨーガ)、セックス・ヨーガ、酒飲みヨーガ……その他、ヘンなヨーガがいっぱい。
こうした文化のなかから、「密教のヨーガ」であるハタ・ヨーガが生まれるのです
○よく出てくる用語:マハームドラー、天空を行く
マハームドラーは「空」の同義語。または後代のクンダリニー・ヨーガのもととなる行法の名。
「天空を行く」は、自由の境地になること。密教では、「解脱」「涅槃」という言葉はあまり用いません。「解脱」も「涅槃」も、「カルマ」や「輪廻」の対立語で、そうした二元性を脱却することが、密教(タントラ)の成就であるから。
なお、「天空を行く」の原語は、ケーチャラだと思われます。その女性形がケーチャリー・ムドラーというときのケーチャリー。
ケーチャリー(天空を行く女)は、ダーキニーの同義語でもあります。
マハームドラーもケーチャリーも、のちのヒンドゥー教ハタ・ヨーガに伝えられましたが、インドで仏教が滅んでしまったため、その真意は忘れられてしまいました。
そうしたハタ・ヨーガの重要なアイデアが、「84成就者伝」のなかに保存されているのです。
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

インド作家_伊藤武(クルシー)

Author:インド作家_伊藤武(クルシー)

twitter

最新記事

最新トラックバック

右サイドメニュー

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR