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バン・ボーラ!──伊藤武のなまけブログ

作家・伊藤武かきおろしーーーーー満月通信のコラム

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【大根ガネーシャ】コラム



わたしは、ガネーシャ神のイラストを頼まれると、大根を持ったガネちゃんを描くことを常としています。
「それって、大根ですか?」
と不思議そうな顔をされますが、大根(ムーラカ)は、鉤(かぎ;アンクシャ)や歓喜団(かんぎだん;モーダカ)や縄索(パーシャ)とともに、この象頭の神の持ち物のひとつとされています。そして、無粋な武器よりも、大根を持ったガネーシャがかわいいでしょ。


ところで、外国で長く暮らす日本人が夢に見る日本の野菜のナンバーワンが、大根だそうな。ふろふき大根、おでんの大根……ダシをゆたかに吸って、スジもなくフンワリ、キリッと仕上がったそれは、まさに和のテイスト。
むろん、外国にも大根はあります。この野菜の故郷は地中海沿岸で、弥生時代には日本に帰化していたとのこと。インドにも居着きました。とはいえ、「大根足」のモデルになりそうな太くて、甘みの強い大根は、日本独特のもの。インドをふくめ、たいがいの国の大根は、細くて辛い。ソバの薬味にするにはいいが、ふろふきにはならないのです。
アーユルヴェーダにローフードはありませんが、大根はインドでも生食される珍しい野菜です(ほかにはタマネギがあるくらいか)。
旬の晩秋になると、ニューデリーのコンノート・プレイスに、近在のお百姓が畑から抜いたばかりの大根をもってやってきます(もう40年も前の話だけど、今でもそうだろうか?)。その場で切って、塩やマサラをかけて食べさせてくれます。そのみずみずしい味は、おしゃれな紳士たちにもついつい路上で買い食いさせてしまうほどの魅力を放っています。ピリッとした辛さがなんとも云えないのだ、と口を揃えます。
辛味はピッタ。ゆえに、アーユルヴェーダでは大根はピッタを上げる食物に分類されていますが、これは日本の辛くない大根には当てはまらないかもしれません。


日本に帰化したガネーシャである聖天(しょうてん)または歓喜天(かんぎてん)も、大根をシンボルとしています。日本の太い大根、または二股(ふたまた)大根です。その理由は、そうした大根が、繁栄や夫婦和合を連想させるからされていますが、彼が大根を持っている真の理由は——
大根は、象の大好物なのです。
京都市動物園では、象のために、象の糞でつくった堆肥で大根を栽培しているとのこと。象は大喜び。
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/enjoy/breeder-blog/diary/20181206-32440.html
http://www.nagitsuji-hoikuen.com/?p=60577
前記したガネーシャ神の持ち物は、すべて象使いが象をコントロールするときに用いるアイテムです。つまり、これらを駆使することにより、巨大で、ものすごい力をもった象が、人間のいうことを聞いてくれるのです。
http://itotakeshi.blog33.fc2.com/blog-entry-159.html

そういうわけで、ガネちゃんを祭っているかたには、大根を供物とすることをおすすめします。
日本の太くて甘いのも、インド風の細くて辛いのも、両方イケそうだし、歓喜団やモーダカよりもずっと安上がり。きっと、願いを叶えてくださることでしょう。


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