バン・ボーラ!──伊藤武のなまけブログ

作家・伊藤武かきおろしーーーーー満月通信のコラム

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パスタマシン【伊藤武のかきおろしコラム】



買うか、買わぬか。30数年ずっと悩みつづけてきたのですが、ついに買ってしまいました。
パスタマシンです。ハンドルをぐるぐる回せば、生地を平たく伸ばし、メン状に切り分けてくれるという、もともとはイタリアの民具。
「オレは完全手打ちでゆくのだ」という矜持(きょうじ)と、「これがあれば、パスタでもラーメンでも簡単にできる」という妥協が悶々と争いつづけてきたのですが、葛藤の原因は、ほんとのところは値段だったようです。むかし合羽橋(かっぱばし)の道具屋をのぞいたときはけっこうな値札がついていたのですが、先日近くの店で3000円ほどで売られているのを見て、その場で購入してしまいましたから。
手打ちのメンについてはこれまで何度かも書いてきましたが、メンづくりが、本当に、ウソのように簡単になりました。
あらためて、ネットで「パスタマシン」で検索したら、3000円〜1万数千円のあいだで、さまざまなタイプのものが案内されていることを知りました。パスタマシンのメンのカッターはふつう2〜3ミリ幅のタリエリーニ用と、1センチ幅のフェットチーネ用の2種類ですが、高級なものではいろいろ調節できるようです。使いかたも、ネットで詳しく紹介されています。
乾麺はあくまで代用品、と思われるほどに美味しい生パスタ。お子様のいらっしゃるかたは、パスタマシンを使って、メンづくりからいっしょに楽しんでみたらいかがでしょうか。ハンドルを回すと、メンになってニョロニョロ出てくるのを見るのは、かなり年を食ったわたしだって楽しいですもん。
以下は、わたしなりに会得したパスタづくりの覚え書きです。素人の道楽ですから、大したことは書けませんが。

生地をこねるのは、そば粉であればかなりのテクを要しますが、小麦粉であれば難しいことはありません。卵と水と若干の塩とオリーブ油をくわえて、ひたすらこねるだけのこと。丈夫なビニール袋に入れて踏みつけるやり方は、どなたもご存知かと思います。
粉は、デュラムセモリナ100%が理想なのでしょうが、パン用の強力粉、あるいはうどん用の国産の中力粉でじゅうぶんです。高級スーパーでデュラムセモリナ粉を買って試してみたことがありますが、出来は強力粉のそれと目立った違いはありませんでした。
デュラムセモリナ粉にせよ、ふつうの粉にせよ、パスタらしい風味を出すためには、メンに切り分けてから、そのまま小一時間ほど放置する、というプロセスが必要になります。それによって、メンの表面が乾いて、外側しゃきっ、内側もちっ、の独特の歯ごたえが生まれます。
パスタづくりの古い本を見ますと、粉は卵だけでこねるべし、とあります。強力粉を卵だけでこねると、たしかに香りはいいのですが、コシがありすぎて、生ゴムを噛んでいるような錯覚にとらわれます。強力粉を使うときは、卵(1個約50cc)は全水分量の1/4以下か、まったくなくてもOKです。
日本蕎麦には、真っ白のさらしな粉にいろいろな混ぜ物をして、色合いと風味を楽しむ「変わりそば」の伝統があります。標準的なものは、さらしな粉のみ(白)に、プラス卵黄(黄)、黒胡麻(黒)、抹茶(緑)、桜海老(赤)の「五色そば」。ヨモギや若芽を混ぜたり、生のアワビをすり下ろして加えたり、ウニをもみこんだりしたものもあります。スパイスのターメリック、クローブ、シナモンなどを混ぜる変わりそばも江戸時代からすでに食されていました。
同じようにして、「変わりパスタ」もできます。
ゆでたほうれん草をミキサーでペーストにしたもの(緑)、トマトのペーストまたはジュース(赤)、イカスミ(黒)、サフラン水(黄)、純ココア粉(茶)など、ちょっとした集まりに、色とりどりのパスタをそろえると目を楽しませてくれます。

そして、パスタづくりのもっとも重要な点は——
信用できる粉を入手すべし、ということになるかもしれません。
小麦粉は、ほとんどが輸入もの。そうであれば、モンサント(サンモントともよばれる)という悪魔の息が吹きかけられている可能性を考えなければなりません。
値は張るが、国産のものを求めたい。国産の強力粉がなければ、中力粉。それもなければ薄力粉。卵はこうしたときに真価を発揮してくれます。薄力粉であっても、卵を入れることで、パスタの風味、歯ごたえが生まれます。
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